懺・さよなら絶望先生 キャラクターソングアルバム 「絶望歌謡大全集2」
他の方のレビューを見ても分かるとおり期待値が相当高いアルバムで、 実際に日がな聞いていても飽きない曲で構成されています。 「金魚の接吻」が「絶望レストラン」と同じバージョンで収録されていることは 残念と言えば残念ですが、昨今A面(タイアップ曲)でさえマイナーチェンジしない風潮を 考えると、初めて聴く人間向けなんだと思って積極的に他の曲を聞き倒すのがいいでしょうね。 私はサンプルで「フラジール・ガール」「キリトリ線」「密室ロッカーズ・ルーム」を 狙っていましたが、通して聴くと「古都に佇む女」「絶望レストラン(極悪ノ華達)」も いいものです。 「古都に佇む女」は全体が緩いテンポで"そうだ、京都行こう。"っていう雰囲気もしますが、 どこか荘厳なイメージで2サビ後の間奏にギターがバリバリ入るのを聴いた時にはギルティギアの 「AWE OF SHE」が思い起こされてきました。「(極悪ノ華達)」はサビしか聴いたことが なかったので、全体の曲調が分からなかったのですが相当ロックチューンされているので 原曲とは全く違う印象を持つかもしれません。あと「フラジール・ガール」は曲が1分半と 短いと思うかもしれませんが、全部シャウトで相当遊んでいるので内容はとても濃いです。 しかし特筆すべきは作詞だと思います。 只野菜摘さんはこの絶望先生にかかわる楽曲の作詞を携わっているのですが、 「古都に佇む女」の“こんど、ふたりで、おとずれましょう。きつちり”の 句読点がしっかり付いてるあたりだとか、きっちり約束を守るのと文末を自分の名前で 〆ているのをかけているあたり、小説通り寺が燃えてるから記念に写真を撮ろうとか、 ドジッ娘に徹して校舎燃やす木津さんらしい感じが出ています。また 「フラジール・ガール」のめっきり本編では言わなくなった“訴えてやる”がふんだんに入っているとか、 最近出番が少ないとか、“わたくしなど ずいぶんもう名前さえ出ていませんわ”と 楓のセリフまで使われているあたりも相当掘り下げられていて、 歌詞カードを眺めているだけでも楽しめるものだと思います。 小節さんジャングル少女ですし。 まあ何故「灰かぶりの少女」の歌詞があんなに短いのかとか思うかもしれませんが。 ちなみに今回のエンドカードはえの素です。 ブラックジョークつながりで、絶望先生らしいですね。(By DARS (東京都))