世に万叶の花が咲くなり
収録時間は73分であり、CD1枚に収められた。収録曲は16曲となり、2枚組の『KAMAKURA』は除き、オリジナルアルバムとしては当時自身最多の曲数であった[1]。 1988年の「みんなのうた」を皮切りにシングル作品を中心にアレンジャーとして参加していた小林武史が本格的に参加し、編曲にもほぼ全般で加わっている[8][9]。 本作の制作時期からレコーディングスタジオにコンピュータが導入され、今まで実現できなかった作業などが行うことができるようになった。また、桑田佳祐が普段使用している個人レコーディングスタジオ「猫に小判スタジオ」も同じ時期に作られている[10]。 タイトルや歌詞には古から伝わる日本語や日本文化への敬意が込められ[11]、このアルバムの制作の過程で桑田は『万葉集』を読み返しており、日本語独特の情緒や情報量の多さに興味を覚えながら「この言葉を我々はなくしていいのだろうか」といった懸念を感じていたという[12]。 このアルバムのタイトルに関しては「日本文化のルーツを遡り、さらにはその想いを、大陸まで馳せた結果なのかも知れない」といった推測もされている[11]。