ネコに風船 (猫与气球)
大塚愛の楽曲の魅力の中心は、“世界に対する違和感から生じる繊細な視線”をしっかり持っていることだと個人的には考えているのだが、9枚目のシングルとなる「ネコに風船」は、まさにそう。ネコの視点に立ち、こちらの意志とは関係なく“かわいい!”とか勝手なことをいう人間たちに不信感をおぼえながらも、“小さな愛を集めながら生きていこう”という意志を表明するこの曲は、まだ20代前半とは思えない深い示唆に満ちている。いや、ホント。ダイナミックなバンド・サウンドと確信に満ちたヴォーカルもいい。