Under The Beautiful Stars
デビュー25周年、2005年の彼女はとても精力的だった。4月にアルバム『fairy』を発表したあとシングルを2枚、DVDを2作品リリース、そして初の台湾公演を含むツアーを2度敢行。まさに“松田聖子ここにあり!”といった1年で、締めは今年2枚目のアルバムとなる本作というわけである。季節がらクリスマス・ソングを含むバラード中心の楽曲構成になっており、しっとりとロマンティックで、それでいてちょっと切ない彼女の真骨頂というべきサウンドで全体が彩られている。かつてのアイドル黄金時代を彷彿とさせる、松田聖子たる音楽。恋する女性はいつだって絵になるもの。聴くほどに“普遍とは何なのか?”と、根底にあるアーティスト・イメージも感じられるが、やはり彼女はいつまでたっても“チャーミングでとても可愛らしい”のである。時が経つこと四半世紀、変わらないことのスゴさ、変わらないことのパワーを感じさせてくれるアルバムだ。