T-SQUARE
T-SQUAREにとって25枚目のアルバムである。このアルバムはバンド名をそのままアルバムタイトルにしたため、ビートルズにおける『THE BEATLES』(通称・ホワイトアルバム)のような存在であると当時のスクェアのメンバーたちは語っている。なおアルバムを作るにあたり、リーダーの安藤まさひろが提示したテーマは「子供の夢」。前作『Sweet & Gentle』でサポートメンバーとして参加したキーボーディストの松本圭司がこのアルバムで正式メンバーとなったが、このアルバムを最後にT-SQUAREはバンド形態から安藤まさひろと伊東たけしのユニット形態となったため、松本が正式メンバーとして参加したアルバムはこのアルバムのみとなってしまった。 DJ経験も豊富な松本の作り上げたサウンドはあまりにも革新的であり前作とさらに乖離しているというリスナーもいたものの、例えば松本が作曲した「A DREAM IN A DAYDREAM」や「BELFAST SONG」がその後の『T comes BACK』に引き継がれているように、ユニット時代の萌芽を見ることができる。 スクェアがソニー・レコードからリリースしたアルバムはこれが最後となり、ユニット化とともにスクェアのアルバムのリリースはヴィレッジ・レコード(現ヴィレッジ・ミュージック)に引き継がれた。