better than anything
新人女性ジャズ・シンガー、noonのファースト・アルバム。全曲がカバー曲で、ジャズのスタンダードを中心にボサノヴァやポップスも取り入れている。彼女のヴォーカルは、ナチュラルさとソウル・フィーリングにたけた節回しが魅力であり、スローな曲ではあふれんばかりの感情を込め、アップ・ナンバーでは軽やかにコケティッシュな歌声を聴かせるなど、曲ごとに多彩な表情を見せる。 演奏の方も秀逸だ。音数を抑えて彼女の声を前面に出しながら、卓越したプレイのやわらかなサウンドでエヴァーグリーンな空気をうまく作っている。初作にしてクオリティの高さを示した意欲作だ。