C‐Love
昨年6月から今年の4月にかけて発表された3枚のアナログ12インチ、CDマキシ・シングルに続いていよいよ登場したソウルフルな女性シンガーのファースト・アルバム。プロデュースは、Sugar SoulやDOUBLEを手がけている今井了介が8曲の作曲とともに担当。アルバムの最後にはDJプレミアによるリミックスも収められている。 全曲の作詞も手掛けているシャイエンの歌声は、まさしく“リアル・ソウルフル”。歌うことを学んだのではなく、耳から、カラダ全体から吸収した、ナチュラルでスケールの大きなソウルを感じさせてくれるものだ。アメリカのソウル・ミュージックが州や地域ごとに独特の“ナマリ”を持ち、それが独特の魅力の源になっているように、日本にもアメリカのものとは別の、ブラック・ミュージックのさまざまな要素を包括したサウンドを持つ“トーキョー・ソウル”が生まれつつあることが伝わってくる。今後要注目のアーティストだ。 (鈴木祐) --- 1999年06月号 -- 内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)