Precious
つややかで、のびのよい、独特な表情をもつ柔らかい声で、バッハから日本歌曲まで、幅広いレパートリーを歌う米良美一は、わが国を代表するカウンター・テナー。いまや、クラシックの枠を超え、子供からお年寄りまで多くの人に支持されており、その豊かな音楽性とテクニックは、世界でも高く評価されている。前作の『この道』では、愛唱歌曲を情感こまやかに美しく歌いあげていたが、今回のアルバムは、ニューヨークで録音された米良初のクリスマス・アルバム。ギターやピアノ、小編成のオーケストラをバックに、聖歌やクリスマス・ソング、スタンダード・ナンバーの数々を、声色や表現力を微妙に変化させながら美しく歌い綴っている。米良ならではの表現力で歌われた音楽たちは、クリスマスの夢先案内人。特別な夜のムード・アップを手伝ってくれそうだ。ちなみに【7】と【10】はジャズ界の鬼才ギル・ゴールドスタインがこの録音のために提供した素敵なオリジナル。