新日本紀行/冨田勲の音楽
冨田勲がテレビや映画などのために書いたオリジナル曲集。アルバム・タイトルにもなっている「新日本紀行」のオープニング・テーマは、テレビ番組のテーマ音楽では名曲中の名曲といって差し支えないもので、1982年の放送終了からどれほど時間がたっても、簡単に忘れ去られることはないだろう。懐かしさを誘う、ちょっとセンチメンタルなそのメロディーは日本的な情緒に満ちているが、「トーン・ト・トーン・ト・トン・トン」という動きのあるベース・ラインに乗ることによって、希望を感じさせる明るさも持ちえている。 つくば博の日本政府館で放映された映像につけた「多様な国土(爺さんの里)」も、しみじみとした情感をたたえ、ノスタルジーに訴える曲調だ。そのほか、ズシリと重い「天と地と」や「新平家物語」、軽快な「ジャングル大帝」や「リボンの騎士」など、冨田ワールドのさまざまな面が楽しめる。このCDのために改めてレコーディングし直したものがほとんどなので録音もいい。(松本泰樹) 内容(「CDジャーナル」データベースより) 個人的に冨田勲の音楽が好きということもあって,贔屓めに聴いてしまったのがかえっていけなかったようだ。有名なもの,そうではないがなかなかいい曲など,バラエティに富んだ選曲はうれしいが,演奏がその水準に達していないのが非常に残念。