
Coool
商業的に成功を収め、杏里のステータスを確立させた『Timely!!』のおかげで、このアルバム『COOOL』の制作で、初の海外(L.A)レコーディングが実現。 生音に近いドラムには違和感が無くもないが、リズムセクションであるパーカッション、そしてギターのカッティング、リフ、ブラスアレンジ、コーラスアレンジはL.Aならではである。 ほとんどが角松敏生の作詞作曲。杏里もわずかながらに作詞作曲をしている。 当時の雑誌(多分L.A)に於ける「角松敏生と杏里の背中合わせのツーショット」も興味深かった。 未だに忘れられないくらい、お似合いだったな~ このアルバムの凄いところは、冒頭の1曲目だけ角松敏生がギターで参加しているが、残りは全てL.Aの一流スタジオミュージシャンで制作されていること。バックコーラスも。 何といっても「I CAN'T EVER CHANGE YOUR LOVE FOR ME」と「MERCURY LAMP」が秀逸のバラード。 杏里が書いた「MAUI」もいい。 また、角松が書いた「SURPRISE OF SUMMER」と「SILLY CITY GIRL」は秘蔵の作品であり、リズムの魔術師である角松敏生の才能が伺える。 しかしながら、L.Aの一流スタジオミュージシャンを随所に起用し、的を射た全てのアレンジ、プロデュースワークは、当時まだ24歳であったながらに脱帽。 賞賛に値するアルバムであり、あらためて尊敬の念。もっと評価されるべきアルバムである。 当時の杏里のライブで披露された「BRING ME TO THE DANCENIGHT」「FLASHIN' NIGHT」は躍動感に満ちた曲で、角松敏生が書いた作品。 ボーナストラックは作詞、作曲 杏里 編曲 角松敏生で『A.O.R』とも言える夏の香り漂う作風に仕上がっている。 こちらがシングルのA面に相応しかったような気がしてならない。ようやくCDで聴けるようになった。 余談、当時の角松敏生は多忙でアメリカで国内往復(L.A⇔N.Y)をしていた時期であった。 (By ヘビーストーカー "岡山高校" (アイオワ) )