糸車
手繰り寄せるは、あなたの心。 女という生き物は、時に美しく、時に儚く、時に狂気に満ちている。 誰もが持っているかもしれない、だけど軽々しく口には出せない、そんな想いを誤解を恐れず楽曲へと昇華している本作。 2005年インディーズデビューの頃から、日本各地だけではなく海外へまで及んだピアノ弾き語りでのライブ活動、他ジャンルとのコラボレーションも数多くこなし、 ボーカリストとしての才能をも高く評価された小林未郁の歌声が、暴かれたくない心の奥底にまでじわじわと忍び込んで来る。 それはまるで、2007年に発売した代表作「毒」によってもたらされた結末のようだ。 本人初の完全プロデュースによるフルアルバム、 細部にまでほどこされたこだわりに、1曲たりとも気を抜いて聞くことは出来ない。