MELODY~Waltz for Forest~
清新悠扬,跟随萨克斯的清风在轻拍的节奏中忘情,放松 92年のバンド結成からちょうど10年という節目の年のリリースである、16枚目のアルバム。テクニック的な部分を超越し、彼らならではのトーンを追求・アピールした力作。 92年のデビュー以来、15作のアルバムをリリースしてきたDIMENSIONの最新作。日本のフュージョン・シーンでは第三世代としてポップ・シーンでのフィールドを掛け持つ彼ら。その柔軟な音楽性の幅広さとメロディアスな背景が個性的に光る。 サックスの勝田一樹が基本的にフロントでメロディ・ラインを奏でるスタイルで、増崎孝司(g)、小野塚晃(key)がバックでサウンドをサポートする。保守的にならず、時代のサウンドを前衛的に目指してきたことで、超絶技巧的な面が前面に出ていた以前とは変わり、ゆったりとした押さえ気味の演奏スタイルで、むしろ聴く者を包み込むように、情感に訴えるアコースティック・サウンドが心地よい。(4)ではバンドとしては初めてストリングスを取り入れ、円熟した演奏を聴かせる。さらに(8)では坂本九の「上を向いて歩こう」をアメリカでカヴァーして、日本でもヒットした4 P.M.が温もりのあるコーラスで参加し、インスト中心のアルバムに花を添えている。 (小林泰介) --- 2003年05月号