Light Falls

s10rwでの活動や、各所で話題のCD+BOOK、TRANSIT LOUNGEの制作、fhanaの活動などを経て、新たなステップへと踏み出す作品が遂に完成。特徴的であった、ギター、ピアノ、電子音のリフレインにはより磨きがかかり、リズムはより躍動的に。 - Light Falls全曲解説 - 1. Drawn Fog (prelude) ノイズと柔らかいピアノから始まる、アルバムの前奏曲。 短いんですが、アルバム全体通すとなかなか大事な位置にいる曲ですね。 『Drawn Fog』は『自分／他人に因る、行先の不透明さ』の意です。 2. Light Falls 『光降る』といった意味合いの、ロック＋エレクトロの表題曲。 スーパーカーをはじめ、自分のルーツを改めて振り返って、制作した楽曲です。 楽曲のイメージはタイトル通りで、前曲からの「霧」の中に差す光の様な楽曲を想定。 また、大槻香奈さんの個展『乳白の街』を観て、その作品とテーマに影響を受け、その時に感じた印象や、 そのUST配信、TRANSIT LOUNGEの制作を経て、改めて、言葉を通じてそのモノの意義や意味、 そして想いや考えを、再定義・確立・伝達することについて、ということについて考え、詞を書きました。 このアルバム全体のテーマを大きく表した楽曲です。 3. Contrail 今まで制作した中で最もBPMが速い、空を突き抜ける様な爽やかな楽曲。 Ovalあたりから使い始めた、柔らかいシンセの音に加え、ギターのリフが目立つ曲になっていると思います。 歌詞はwhooさんに書いてもらいました。Contrailとは、飛行機雲のこと。 物語性があり、とても素敵な歌詞ですので、是非注目して聞いていただければ嬉しいです。 個人的な、裏タイトルは”AIR”です（？！） 4. Cuesta (instrumental) 『廻航のケスタ』という、自主制作映画に書き下ろした楽曲。ただし、映画で流れたものとは、違うバージョンです。 ノイズ＋エレピ＋柔らかいギターの3点を軸に、少し物憂げな印象を持った楽曲です。 アコギで弾いているメインメロディは、初めは歌のメロディのつもりで書いていました。 アルバム内では、場面転換を担う、大切な楽曲です。 5. Ivy ミドルテンポにしては、跳ねたドラムに、合間を縫うようなベースと、少しアンニュイなコード進行が特徴。 中盤から入ってくるアコギがお気に入りです。 歌詞は、自分の中では、結構エロい印象なのですが、聴く人がどう感じるかが気になりますね。 Ivyとはツタの意で、いくら絡んでも、消して交わらない。のような意味を持たせてあります。 9割以上はもう諦めてるのだけれど、それでも可能性を求めてしまう、みたいな、そういう人が主人公なんだと思います。 6. The Hollows 少し変わったリズムを用いた、個人的にはとても気に入っている楽曲です。 左右に散るサンプリングのピアノのループは、Kevin君に作ってもらいました。 タイトルは『空っぽな人』の意で、虚無感＋リセットという意味を込めています。 親しかった人との関係が崩れ行く際の虚無感に加え、お互い何もなかったかのようにリセットできればいいね。といった感じです。 決して叶わない願いなのですが、それでもそう願わずにはいられない。的な… 7. drawing for the white forest アルバム本編の最後を締める、美麗なメロディがたゆたう、エモーショナルな楽曲。 当初はもっと静かで、盛り上がらないアレンジにしていたのですが、途中で全差し替えし、今のアレンジに落ち着きました。 楽曲のテーマは、「希望を描くこと」です。 全く先も見えず、これからどうしようか、といった現在、敢えて、ハッキリと希望・未来を描く、歌う、こと。 その力強さのようなものを楽曲に込めました。 是非、一度でいいので、少し音量を大きくしたヘッドホンで、音に包まれながら楽曲を聴いて欲しいと思います。 8. Oval (Leggysalad Remix) Leggysaladとして、そして、僕も所蔵しているfhánaのメンバーでもあるKevin君の、”Oval” Remixです。 彼がこの曲をとても好きだと言ってくれたので、僕の方から是非リミックスしてほしい。とお願いして実現しました。 ピアノのリフが心地よく、原曲よりも、更に透明感の溢れるアレンジになっています。 中盤から聞こえる、声のサンプリングはまさに”Kevin君のワザ”で、 「楽曲の密度が一層濃くなる瞬間」を楽しんでもらいたいです。 原曲が好きな方はもちろん、初めてOvalを聴く方も、楽しんでもらえるリミックスになっています。