akiko's holiday
フル・アルバムとしては『ガール・トーク』、『ヒップ・ポップ・バップ』に続く3枚目。ニューヨークでの録音。全曲ビリー・ホリデイゆかりのスタンダードを歌っている点がポイントだが、といってもそこはakikoのこと、スタンダード歌手が歌うスタンダードの世界ではなく、いかにも彼女らしい今日的な感覚で歌っている点が新鮮だ。たとえばなどは、ミニ・アルバム『アップストリーム』やシングル『ウォーターズ・オブ・マーチ』に通じるクラブ系のサウンド。そのためスタンダード集とはいっても、スタンダードやビリー・ホリデイなんて知らないという人でも抵抗なく聴けるはずだ。プロデュースとアレンジは、ニューヨークのR&B~ヒップホップ・シーンで活躍中のジャック・シュワルツバルト(通称ブラザー・ジャック)。この人はロイ・ハーグローヴのバンドでも活動中。その人脈なのか、ロイも2曲に参加している。ソウライヴのニール・エヴァンスや最後の曲でakikoとデュオを行なうマーク・ホィットフィールドなど、参加メンバーも興味深い。(市川正二) 内容(「CDジャーナル」データベースより) NY録音によるビリー・ホリデイの愛唱曲集。プロデュースにディアンジェロやエリカ・バドゥのサポートで知られるブラザー・ジャックを起用して聴き慣れた名曲群をR&Bテイストに大胆アレンジ。現代アコースティック・ジャズの新機軸となる一枚。★