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タイトルどおり、通算33枚目となるオリジナル・アルバム。安藤まさひろ、伊東たけしという両巨頭に、河野啓三(キーボード)、坂東慧(ドラムス)という若手組が如何にして"化学反応"を起こすかが、現T-SQUARE最大の聴きどころだとしたなら、本作にはその答えが詰まっていると言っていいだろう。全10曲中、河野と坂東のオリジナルが計7曲を占めていることからも、若手ふたりがバンドに新たな生命を吹き込んでいることが判るはず。前作『Blood Music』の世界を引き継いだロック色濃いナンバーから、従来のT-SQUAREのイメージを裏切らないポップでキャッチーなナンバーに至るヴァラエティに富んだ仕上がりは、まさにフュージョン・ミュージックの進化形といえるものだ。