はるか-遥歌
寺岡呼人、藤井謙二、矢野真紀の3者共同プロデュースによる5枚目のオリジナル・アルバム。アジア的な旋律がしっとりとした空気を生み出す「夜曲」、ハードエッジなギターサウンドがガシガシと突き刺さるロックンロール・ナンバー「地上の光」、ジャズの要素を取り入れた「蜜」など、音楽の幅は大きく広がっている。それにも関わらずビシッと1本の線で貫かれている感触があるのは、ひとえに矢野真紀の“軸のぶれない”歌によるもの。生身の自分を堂々とさらけ出しながら、純度の高い表現へと導いていく彼女のボーカルは痛くて、暖かく、美しい。