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Bookend

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お世辞抜きに前作のセルフカヴァーより断然グッときました。聴くまではセルフではないにしろカヴァーということで少なからずネガティブになっていましたが。。。1曲ですが新曲が収録されるということでやはりどこかで楽しみにしてたのも本音です。 内容は期待の想像以上に応えてくれました。紙ジャケのぬくもり。歌詞のASKA手描きのアルバム名。全体的に手作り感と優しさを醸し出すパッケージに歌詞カード。堪能しながら曲を聴き始めたのですが、アルバム一曲目のブレスから始まるアカペラ。そのイントロでまず心をつかまれあっという間に流れる時間。ゆったり時に軽快に流れる49分。有名な曲が多いですし、原曲を知っているものもありますが、そこは比べるものではなく、ASKAが歌うとこうなるという興味とASKAのルーツを知るいい機会のような気がします。一人のASKAというヴォーカリストが唄うことで、時代を跨いだスタンダードな曲たちがASKA流のひとつの世界感にまとまっています。 2年前に購入した5曲入のスタンダードからの曲も全て混在してるのですが、それらも違和感ない位置に配置されアルバムとしてまとまってる印象。でも一度購入した曲たちなわけですし・・・賛否両論あると思いますが。。。 そんなモヤモヤは個人的には吹き飛ばしてくれたと思います。もちろんその大きな理由のひとつは新曲の『思い出すなら』の素晴らしさです。久しぶりのASKAの新曲です。これがまた3連のハネたスローでメロウな心地のいい曲です。Good timeのような雰囲気を持ったイントロのピアノのフレーズが心地よく、全体の雰囲気はまさしくSCENEシリーズから引き継がれてきた真骨頂!そこに何か新鮮なメロ!歌詞はASKA作詞なのですが今までのASKAとは少し世界が変化(脱皮?)したのか、らしくない感じなのに切なくもあたたかい!体を揺らしながら、ああ~やっぱりASKAの曲だ~と自然に微笑んでおりました。 こちらはソロアルバムSCENE2からのセルフカヴァーになるのですがPLEASE。ただ『12』や『君の知らない君の歌』とはセルフカヴァーの方向性が全く違います。これぞ澤近さんと言わんばかりの琴線に触れるピアノから始まり、流れるように進行するピアノアレンジ。そこに優しく語りかけるように入ってくるASKAの声。ごく自然に気づかぬようにピアノを包むように絡みついては消えるストリングス。シンプルにピアノメインのアレンジされてるのですが、サビのピアノは力強くそれに反応するように唄うASKA。これがまた響く響く。。。レコーディングルームの空気感すら感じるミックス。 何より特筆したいのは音のこだわりです。ストリングスなどの生音が多いアレンジもありすごく丁寧にMIX&マスタリングされてるのがわかります。コンプのかかり具合は絶妙。音圧を稼ぎながらもダイナミクスを十分に感じられる。新曲以外にはあまり興味がない方は迷われるかも知れませんが、最近のセルフカヴァーとは全く違ことだけはお伝えしたいと思いました。ASKAが唄うASKAの選ぶスタンダードに、やはりASKAの曲がうまく混ざり合ったアルバムです。雪の降る冬の静かな夜の最高のお供になりそうです☆彡 そして歌詞カードの『ASKA Thanks to・・・・・・・』にさりげに感動した私です!

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