小菅優
小菅 優(こすげ ゆう、1983年 - )は、東京生まれの女性ピアニスト。 東京音楽大学付属音楽教室を経たのち、1993年よりヨーロッパに在住する。9歳よりリサイタルを開き、現在はヨーロッパを中心に世界各地で活動している。 日本国内のオーケストラをはじめ、ベルリン交響楽団、フィンランド放送交響楽団、フランクフルト放送交響楽団、ハンブルク北ドイツ放送交響楽団、ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団、フランス国立管弦楽団など、ヨーロッパ一流のオーケストラとの共演を果たしている。室内楽では、カール・ライスター、ポール・メイエ、川崎雅夫や、同年代の樫本大進、庄司紗矢香、佐藤俊介らともたびたび共演している。 2006年8月には、ザルツブルク音楽祭で日本人ピアニストとして2人目となるリサイタル・デビューを果たし、2010年7月には急病のイーヴォ・ポゴレリッチの代役として、再出演を果たした。 多くの演奏家が、国際コンクールでの入賞をきっかけに、一躍注目されキャリアを積んでいく道をたどるが、小菅の場合コンクール歴はなく、演奏活動のみで国際的な舞台まで登りつめた、めずらしいタイプのピアニストである。その演奏能力を高く評する演奏家や評論家は多い。 2008年にロジャー・ノリントン指揮シュトゥットガルト放送交響楽団の日本ツアーのソリスト、同年にNHK交響楽団定期演奏会にてタン・ドゥン作曲・指揮によるピアノ協奏曲「ファイア」の日本初演、2009年に小澤征爾指揮水戸室内管弦楽団、同年に大植英次指揮ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニーの日本ツアーのソリスト、2010年に山田和樹指揮サイトウ・キネン・オーケストラとの共演などを果たしている。 坂本龍一プロデュース公演でのゲスト出演や、メディアではNHK「トップランナー」、毎日放送「情熱大陸」に取り上げられるなど、多方面からの注目も高い。 2014年、『ベートーヴェン ピアノ・ソナタ全曲演奏会シリーズ』により芸術選奨新人賞音楽部門受賞。